御刀の写真

                               

白鞘袋の詳細

白鞘袋のいろいろな寸法を見てみました。

まずは短刀です。

刃長28㎝ほどのごく一般的な短刀です。白鞘全長は43㎝。白鞘袋の長さは60㎝。

白鞘袋の幅は7.5㎝

共紐長さは68㎝、共紐付け位置は端から24㎝

開き口は12㎝くらい。

納めてみた感じ。

結び具合と頭の感じはこんなです。

折返しまでの長さは16㎝ほど(違う短刀の袋ですが長さは同じです)

短刀は白鞘自体も細いので袋の太さも少し細く仕立てます。巻く回数もひと巻き減ります。共紐の取り付け位置によって折り返した頭部分が決まります。取り付け位置が端から短いとこの頭部分の折返しが少なくなって不格好になります。反対に長すぎても下になり過ぎてやはり不格好です。

 

次に小脇差です。

刃長36.7㎝、白鞘全長は56㎝。白鞘袋の長さは79㎝。

白鞘袋の幅は8㎝

共紐長さは85㎝、共紐付け位置は端から28㎝

開き口は15㎝

納めてみた感じ。

結び具合と頭の感じはこんなです。

折返しまでの長さは20㎝ほど。

 

次はもう少し長い小脇差

刃長44.5㎝、白鞘全長は68㎝。白鞘袋の長さは93㎝。

白鞘袋の幅は8㎝

共紐長さは86㎝、共紐付け位置は端から32.5㎝

開き口は16㎝

納めてみた感じ。

結び具合と頭の感じはこんなです。

折返しまでの長さは22㎝ほど

 

次は長脇差

刃長52㎝、白鞘全長は76㎝。白鞘袋の長さは102㎝。

白鞘袋の幅は8㎝

共紐長さは85㎝、共紐付け位置は端から32.5㎝

開き口は13㎝。ちょっと短い?

納めてみた感じ。

結び具合と頭の感じはこんなです。

折返しまでの長さは23㎝ほど

 

次はもう少し長い長脇差

刃長55.4㎝、白鞘全長は81㎝。白鞘袋の長さは107㎝。

白鞘袋の幅は8㎝

共紐長さは86㎝、共紐付け位置は端から32.5㎝

開き口は15㎝

納めてみた感じ。

結び具合と頭の感じはこんなです

折返しまでの長さは24㎝ほど。

 

次は大刀

刃長63.4㎝、白鞘全長は93㎝。白鞘袋の長さは125㎝。

白鞘袋の幅は8㎝

共紐長さは86㎝、共紐付け位置は端から41.5㎝

開き口は21.5㎝

納めてみた感じ。

折返しまでの長さは28㎝ほど

この袋は共紐の太さが太いので少し気になります。

以上がおおよその白鞘長さと白鞘袋の詳細です。面白いのが長めの小脇差と長脇差とで、共紐取り付け位置は同じなのに白鞘袋の全長と白鞘長さで入れたときに折返しから頭までの長さが変わっていることです。当然、長いほうが折返し部分と結び始めの間隔が広くなります。そのような形になるように白鞘に対しての長さを決めているように感じます。

共紐の長さは自分でオーダーの際に太めの白鞘は86㎝、細目は85㎝で頼んでいます。

 

それぞれの寸法の基本的な決め方としては下記と思います。

短刀(刃長30㎝未満):白鞘長+15~20㎝(中心白鞘長40㎝)

脇差①:白鞘長+20~25㎝(中心白鞘長55㎝)

脇差②:白鞘長+20~25㎝(中心白鞘長70㎝)

脇差は刃長30㎝~50㎝未満と幅広いので分けました。)

脇差(刃長50~59㎝):白鞘長+25~30㎝(中心白鞘長80㎝)

大刀(刃長60㎝以上):白鞘長+30~35㎝(中心白鞘長95㎝)

と、こんな感じで作られていると思います。この範囲で仕立ててあればまったくトンチンカンな結び位置になることはないように思います。

共紐長さは正直言って白鞘太さで決まるので、大抵は84~86㎝であれば問題なさそうです。また、短刀は短く反りもないので共紐長さは66~68㎝位と思います。

 

開き口に関しては、じつは自分の手元の白鞘袋で見てもまちまちでどれが正解かわかりません。おそらくは短刀だと10~13㎝までで、その他脇指なら15cm、大刀なら20㎝であれば問題なさそうです。

 

あとは作り手の方がおおよそを決めてもいいし、オーダー可能なら自分のように納めたときに好みの形になるよう寸法を指定すればいいと思います。

自分的にぺらっぺらの既製品の白鞘袋は、大事な御刀を収めるために使う気になどまったくなりません。

 

以上、長々と書いてすみませんが、読んで頂いたら感謝致します。

小脇差の白鞘袋

今回も着物直しの白鞘袋で、茶色系の泥大島袖着物生地です。

 

今回はこちらの小脇差用白鞘袋をオーダーしました。

 

刃長40センチほどの小脇差です。

白鞘袋内側はチェックのネル生地でやわらかです。

 

早速納めてみます。

 

今回、開き口は15㎝でお願いしましたが、ちょうど良い感じです。

 

共紐で巻いた状態です。

 

折返し長さも紐を巻いた頭の具合もキレイにできました。

 

やっぱり柄があると楽しいですよね。

 

一つだけ誤算がありました。

共紐取り付け位置を袋の端から28㎝でお願いして、現品は取り付け位置センターで28㎝です。

 

もちろんこれで合ってると思います。

でも自分的には共紐の端部分が28㎝になるようしたかったので、下の写真のようになりますが、伝え方が不明確でした(笑)

 

今回は大刀の白鞘袋

今回は大刀用を大島紬の男物生地で作って頂きました。

まずは白鞘と合わせてみます。

 

ちょうど良いと思います。そうなるように寸法をオーダーしました。

早速納めてみましょう。

とても良いです。スラっとした姿にこの柄がよく似合うと思いました。

共紐もキレイに結べるように長さを86cmで作って頂きました。

 

別の大刀の正絹無地の帝王紫と比べます。同じような位置で折返し、結び目も同じ感じです。

 

桐の御刀箱に入れた感じです。とても良い感じです。

 

我が家の御刀はほとんどが正絹無地で3振りだけ正絹縮緬もありますが無地ばかりなので、柄付きのものにハマりそうです(笑)

オーダー白鞘袋とペラッペラの既製品の比較

オーダーした白鞘袋と既製品の白鞘袋を比べてみました。

上が既製品でナイロンかポリエステル、下がオーダー品で上等な正絹です。同じような長さを選んで比べました。

幅は既製品が9センチ、オーダー品が8センチです。

結び目付近のアップです。

同じように結んでもオーダー品は余裕をもって結べますが、既製品は短いです。

折り返した部分の頭も美しく形が出ます。

以上、既製品とオーダー品の比較でした。

 

 

 

オーダーして作ってもらった大島紬の白鞘袋

先日作って頂いた大島紬の白鞘袋です。

白鞘の長さに合わせて折り返した時の配分も綺麗になるようにしました。

さっそく納めてみます。

共紐の長さもこの白鞘の太さに合わせましたのでご覧のように綺麗に結べました。

通常は共紐85~86センチくらいですが、この白鞘は太いので92センチです。

 

上の白鞘が今回の物で、下は通常のこのくらいの長さのものです。上が明らかにぶっ太いのがわかるでしょうか?

 

正絹無地もシンプルで良いものですが、御刀が何振りもあると色が被って飽きてくることがあって、今回こちらを選びました。